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2016/06/29

「俺たちの国芳わたしの国貞」展、行って来ました

神戸市立博物館「俺たちの国芳わたしの国貞」展へ行ってまいりました。

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まずこのタイトルセンスがすばらしい。
少年漫画のように迫力満点の絵で知られる国芳に対して、少女漫画のように華やかで洗練された美人画が人気を集めた国貞。国貞のほうが兄弟子で、当時は国芳よりもずっと早く売れた人気画工だったわけですが、現在では国芳人気のほうが急沸騰。かくいう私も国貞については最近意識しはじめた部類で、こんな風に二人の作品をたっぷり見られるなんてとってもうれしい経験でした。いや、実際に3枚つづき、7枚つづきなどの連作ものを見ると圧倒されて心が震えますYO。江戸時代に飛んで片っ端から買い占めたくなりますYO!

展覧会の展示にしては珍しく写真撮影OK(フラッシュはNG)だったので、あちこち撮りまくり。

CmHkUQdUgAA-gJz.jpg「御誂(おあつらえ)三段ぼかし」歌川国貞

CmHkUQeVAAA93G2.jpg「秋野七草之景(あきのななくさしげりのけい)」歌川国貞

どうですかこのポップさ、かっこよさ。心が溶けそう。
実はこの展覧会のテーマソングをB’zの松本孝弘さんが手がけていて、とてもかっこいいのですが、それを音声ガイドで聞きながらこの絵を眺めていると、まるで絵の中から一人ずつポーズをキメながらランウェイを歩いてくるよう。音声ガイドの中村七之助丈の、時に歌舞伎の声色で絵の中の登場人物になりきる説明の仕方もまたよし。
「はて、ここは江戸か、平成か?」
不思議な感覚に襲われます。

そして私が一番、わぁっ!と声をあげそうになったのが、この一枚。いや、4枚。

CmHusaIVEAAsqeH.jpg 「里見八犬士之一個(さとみはっけんしのひとり)」歌川国貞

国貞もどうして、「俺たちの国貞」じゃあありませんか。この絢爛豪華な八犬伝の各シーン。
台詞や掛け声が聞こえてきそう。
個人的に「里見八犬伝」というと、1983年の映画「里見八犬伝」を思い出すのですが、あれもどぎついようなエンタメ作品(褒め言葉)でしたけれど、江戸時代も負けず劣らず、いやもっとギラギラしてますね(笑)いいなあ、好き好き。

20130329231236ef2.jpg ↑これです。「里見八犬伝」(1983年の映画)

もちろん「わたしの国貞」だけあって、小物までファッション性ばつぐんの美人画も多数。
私が今回心惹かれた美女はこちら。

CmH0iy9UYAUEnhs.jpg 「見立邯鄲(みたてかんたん)」歌川国貞

嫣然と微笑む団扇美人。透ける団扇の色っぽさ、そして洗いざらしの髪にさした櫛の柄の見事さ。この絵自体が団扇に刷られた団扇絵なので、この団扇を実際に手にしている女性を想像すると、それもまたときめきますね。

さて、次は国芳…と思ったのですが、存外長くなってしまったので、この続きはまた後日に。
よろしければまたお付き合いください♪
その2へ続く→



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神戸市立博物館 その2

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