2013/06/11

扉の向こうの江戸へ① ~江戸東京博物館、深川江戸資料館~

地方の江戸好きにとって、
「江戸」は書籍やテレビの番組の中だけで
実際の土地の空気やネイティブな感覚に、
触れることができないのが辛いところ。

数日の滞在で何が分かるんでいっと
江戸っ子に言われるかも知れませんが
東京ではなく「お江戸」へ行ったつもりで三泊四日の一人旅を楽しんできました。

江戸にまつわる博物館や史跡、そして神保町の古書街を巡ったりなど・・・。
何はともあれ備忘録ついでにブログに纏めてみることに。
まずは博物館などの箱ものを二回にわたってゆっくり書いてゆきます。


江戸東京博物館


ここは以前から行ってみたかった場所の一つ

わくわくしながらも前の時間が押してしまい、閉館より一時間半くらい前に入ることになりました。
本当は二時間くらいかけたかったけど、仕方ない。なんとかなるだろう、なんて思ったのですが、
これが大失敗!

まず受付で「常設展と展覧会、どちらにされますか?」と聞かれたので
「両方を!」と元気よく答えたのですが、受付のお姉さんが困った顔になって
「・・・今からのお時間ですと、どちらか一つかでも厳しいかと」
なんてことを仰る。

えーー!そんなぁぁぁっ!!

慌ててみても仕方ない。
展覧会の「ファインバーグ・コレクション展 -江戸絵画の奇跡-」も見たかったのですが
まずは常設展を見ることにしました。

しかし入ってみるととんでもなく広い。
建物の5階、6階の全てが江戸ゾーンと東京ゾーンになっていて、
まずはエレベーターで6階にあがり、その後5階へ下りるかたち。

エレベーターを出るとそこには江戸へと続く日本橋が。
病院の階段から転げ落ちなくても(ドラマ「仁」より)、
ちゃんとここに江戸への入口がありました

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復元された日本橋。
江戸市中で擬宝珠が飾られた橋は、日本橋と京橋、新橋だけだったそう。  



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(左上)歌舞伎座を復元した建物。 (右上)阿蘭陀船図説。なかなかカラフルです。
(左下)身分の高い人が乗った御駕籠(詳細失念) 
(右下)寛永の町人地のジオラマ。精巧です。


大名屋敷や町人地のジオラマから、大名の出世双六(双六好きだなあ、江戸の人)などなど
夢中で見ていたら6階だけで時間が過ぎてしまいました

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大名屋敷のジオラマ。闇に浮かび上がる門。いかめしい!

駕籠に乗れたり、肥溜め担いだり(すごい重い。でもなぜこれが・・・)体験もできます。
もちろん駕籠は置いてあるのに乗るだけ。
一度担いでもらいたいもんですね。

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色ごとに版を変え少しずつ出来上がってゆく浮世絵の工程。
イラストレーションソフトのレイヤーみたい。


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こちらが浮世絵ショップ、絵草紙屋。
本屋というより堅苦しくない、今でいうと雑誌とかブロマイド、ポスター
を売ってるような感じがしますね。



後半は駆け足。
江戸から一気に近代化してゆく様に改めて驚きます。
着るもの食べるもの、髪型から言葉も外来語混じりに変化。
コンピュータや通信技術が目まぐるしく進歩する今よりも
もっとすごい根底からの変わりようですよね。

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残念ながら時間切れ。
次回は二時間どころではなく、半日くらい覚悟して
行くことにします。



深川江戸資料館


圧倒されるほど広かった江戸東京博物館に比べ、
こちらはこぢんまりとしていて、
展示物も復元された船宿や下町の長屋などがメイン。
しかしここにはガイドさんが常時おられるようで、
お願いすると細かく説明してもらえます。
これがすごく良かった!

長屋の一つひとつの部屋にもテーマがあって、
ここはあさりのむき身を売るぼて振り(天秤棒で担いで売り歩く商人)
の独身男性の部屋だから竈も小さく、貧しいから畳がしいてないとか、
ここは三味線を教えながら暮らしてる女性の部屋だから、
置いてある風呂敷や壁の飾りもどこか垢抜けて華やかだとか。
細かな設定が分かれば分かるほど楽しくて、色々な部分に目が行きます。


(左上)入ってすぐ飛び込んでくる風景。
長屋の屋根は瓦だと重すぎるので木だったようです。
(右上)最初は手拭いでも干してあるのかと思ったのですがさにあらず。端切れを売ってるんだそう。
担いで売りに来るのを長屋のおかみさん達が買って、当て布に使っていたとのこと。
(下)猪牙船。



(左)長屋の中。復元された建物の中は、どこも靴を脱いで上がれます。
(右上)この杵みたいなマークは三味線教室の目印だそう。障子に住んでいる人の名前が貼られています。
(右下)家族がいる家は、子供のために疱瘡除けのお守りが戸口に掛けられていたり。




↑お金持ちの蔵には下に泥が置かれています。
火事となったらこれで蔵の隙間を塞いで密封状態にして、
中の米や財産を守るのだそうですよ。


船宿の復元。

他にも、船宿とは宿泊施設というより
舟遊びをする人が芸者さんと待ち合わせするところだったなど、
たくさんのお話を聞くことが出来ました


これは天ぷら屋。天ぷらは串に刺して売られていた。

それにしても長屋にある竈やその周りのキッチンスペースの小さいこと!
しかも煮炊きするときの煙を逃がすように上に穴はあれど、
密集する長屋の中でどれだけ効果があったか。
実際に見てみると、当時の長屋の人々が家で手料理するより
ぼて振りからお惣菜をよく買っていたというのが納得できます。
また江戸は男の数の方が多く、
独身者や地方から単身赴任してるお父さんも多かったから尚更ですね。

展示物の数は江戸東京博物館のほうがそれはそれは多かったのですが、
ガイドさんが詳しく説明してくれたことで、
印象深かったのは深川江戸資料館の方でした。
こちらは着物を着ていくと景色に溶け込んで、
本当に江戸の住人になれそうですよ


次回は明治大学博物館、国立科学博物館「江戸人展」などについて書く予定です。


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