2015/06/05

江戸風俗アンソロジー「鮨詰 江戸にぎり」通販開始!

私が8ページ、文章を寄稿させていただいた江戸風俗アンソロジー「鮨詰 江戸にぎり」の通販が始まりました。
主催は漫画家の紗久楽さわさま、そして同じく漫画家のねこしみず美濃さま。
通販ページはこちら

50032387_p0.jpg

50032387.jpg

「江戸風俗を愛する 十一人の女子が 各々興味のある風俗を執筆!」

ということなのですが、漫画家やイラストレーターとして華々しく活躍されてらっしゃる方々の中に、なにかの手違いのように私も混ぜていただいて恐縮しきり。
そもそも「十一人の女子」という女子の中にも、入れてもらっていいのかどうかという年齢…なので、もうこれはすみませんと謝るしかありません。
江戸時代なら年増どころか大年増…もとっくに越えて…。いやはやまったく、ひどいもんですね江戸時代(笑)

私は『大江戸獄中奇譚』と題して、江戸時代に小伝馬町にあった牢屋敷について書かせていただきました。
牢屋敷図や、牢内用語など、ちょっと覗いてみたいお江戸のダークサイドをご案内。
見本

この原稿を書き終えたのは、昨年、2014年の末でした。お話をいただいたときに(これはかなり前でしたが)、私はイラストレーターやらフォトショップやらのソフトが全く使えないからどうしましょうと相談させていただきましたら、主催者のお一人である美濃さんがデザインを引き受けてくださいました。本当にありがとうございます。感謝いたします。

で、本の内容ですが、出来上がったものを拝読しまして、もう本当に素晴らしくて感動しました。
執筆者の方々の、江戸への想いがあふれていて、それぞれの薀蓄がすごいことになっています。一行の文章、一コマの絵の中にも、それぞれの方が、調べ悩み驚き楽しみ考えたことが詰まっているのが感じられるのがうれしい。また皆さん、すごいなあと尊敬せざるをえません。一読者としても本当に面白く、勉強になることもたくさんありました。
せっかくですので、ネタばれにならない程度に、軽く感想を書かせていただきたいと思います。

◆『江戸風俗往来』ねこしみず美濃
江戸の風俗を愛してやまない美濃さんならではの、タイトルどおり髪型や服装の教科書(往来とは寺子屋で使う本、今でいう教科書のこと)というべき内容。前期、中期、後期、末期と時代別に詳しく説明されています。私は美濃さんがTwitterで仰っていた「着ているものはその人のコンプレックスをも表す」という言葉に、ハッとさせられたことがあるんですよ。服装は自分で思っているより、ずっと雄弁なのだなあ、と改めて気づかされました。
ちなみに私は「灯籠鬢(とうろうびん)」という髪型の詳しいところを知りませんでした。へーそうだったのね!そしてこれを知ってから、後述する水都正枝さんの「井戸端」を読んで、おおー!と感動。

◆『江戸の園芸』撫子凛
江戸時代、身分をとわず大人気だった園芸についてのイラスト&エッセイ。私は凛さんのイラスト大好きなんですが、驚いたのは凛さん、文章もすごくお上手なんですね~。特に各タイトルの付け方がイイ!文章も軽快で、話し手の顔が見えるよう。こういうのはセンスだと思うので、おお!ふおお!とにまにましながら拝読しました。私的には、あの旗本親子がお気に入り♪

◆『みんな水の中』羽人
中洲新地をテーマに描かれたストーリー漫画。初めて拝読した作家さんですが、何度も読み込むほどに味わい深くなる、とても魅力的な作品でした。かつての中洲新地の雰囲気を、歓楽地の賑わいを、水の揺らぎの向こうに蘇らせて見せてもらったような気がします。詩的なところも印象深いですね。

◆『長屋の一日』桐丸ゆい
本当に長屋の朝から晩までが、かわいらしいタッチの漫画で描かれています。これ好き!一日といわず、二日でも三日でもずーっと見ていたい!日めくりみたいに、一日ずつこの長屋の風景をめくっていきたい!と、作者さまの労力はお構いなしにねだりたくなります(笑)何ということもない日常が、ほんとうに愛しくてなりません。

◆『お江戸お鮨噺』井出めい
江戸時代のお鮨をテーマにした漫画。お鮨というテーマに沿いながら、ちゃんとかわいいオチが利いている!そして、鮨についてまだまだ知らないことがあったなーとびっくり。とにかくお鮨がおいしそうで、お腹が鳴ります。個人的には、アナゴとたまごまきが食べたい!

◆『井戸端』水都正枝
時代劇ではお馴染みの同心が活躍するストーリー漫画。面倒だと言いながら、怪異な事件をズバッと解決する同心のだんながカッコいい。そして、出てくる(どこから?)女性の灯籠鬢にをよく見ると…、おおっとなります。いや絵を描く方は、実に細かいところまで注意されていますね~。コラムも愛があふれてます。

◆『袈裟のはなし~江戸時代篇』逆名
袈裟というものがこれほど多様とは…。いかに普段、概念で物を見ているかということに気づかされます。お坊さんはどんな宗派であろうとも、ほぼ一緒に見えていたわたくしを殴りたい。いろんな法衣袈裟をまとった美僧や美童が描かれていて見惚れますよ。ほくほく。

◆『俺たち天下の町火消!』百々敬子
これはもう、かっこいいとしか言いようがありません!もうね、絵が迫力ありすぎてバックドラフトかと。ハリウッド映画かと。そりゃ、火消しが江戸の三男と呼ばれて(残りは力士と与力ね)モッテモテだったのわかるーっ!と全力で首を高速縦フリしたくなります。

◆『江戸戯作への案内』宮木りえ
江戸の戯作は、現代の私たちに馴染みのないくずし字のせいで、とても難しく感じがち。でも内容を知ると、黄表紙なんかはもう拍子抜けするくらい下らなくて笑っちゃうんですよね~。そんな戯作の世界へのとっかかりを、楽しく教えてくれる説明漫画。擬人化した黄表紙や洒落本が、分かりやすくてステキです。江戸の人魚はフリーダムだ!

◆『にしきえのできあがり!』紗久楽さわ
浮世絵がどうやって作られていくかを、臨場感たっぷりに描いた説明漫画。集中して作業する職人たちがその汗さえもあまりにもリアルで、読んでるこちらも息をとめて見つめてしまいます。細々とした道具類や、刷毛についた水、筆に含ませた墨など、細部まで美しくてうっとり。版画作ってるだけなのになんでこんなに艶っぽいのか!もう一度言います。版画作ってるだけなのになんでこんなに艶っぽいのか!ありがとうございますっ!

ほかに巻末には、おまけ年表もついてます!こんなに江戸まみれの楽しい本があるでしょうか。
ぜひお手元に置いて、ゆっくりお楽しみいただきたいと思います。よろしくお願いいたします!

スポンサーサイト